
2022年 ロシアから端を発したウクライナの進行問題は各国の経済の
バランスや均衡を保っていたかりそめの平和を著しく混乱させた。
ルーブルの暴落や各国との鎖国状態にロシア国内での民衆の大規模な反発が起こり
暴動デモの多発、経済混乱、治安悪化によりウラサバル・フーリンの支持率は低下した。
連日大統領府近くまで押し寄せる暴徒に命の危険を感じ窮地に陥ったフーリンは、ウクライナ進行強硬
姿勢を軟化させ、ウクライナ大統領のウォレデメリ・セレンスキーとの和平調停を実現に動き出した。
しかし、ベラルーシ南東部ゴメリでの停戦協議目前の所で、
ロシアの強硬派軍上層部のクーデターにより大統領は暗殺される。
このかりそめの世界平和を脅かす事態は幕を閉じたかに思われた。
だが、クーデター成功により大統領の地位を得た ロシア新大統領ヨハン・ジュガトロエフは、
旧ソビエト連邦の 指導者ヨハン・スターギンの末裔でありソビエト連邦の再興を目論んでいた。
彼は、折を見て反NATOの隣国の勢力を巻き込み
The Return of the Emperor【 T R O T E 】連合を結成。
北大西洋条約機構 NATOとの開戦に踏み切った。
ロシアはNATO加盟の隣国スウェーデンとフィンランドそしてウクライナに非人道的な
化学兵器水素爆弾使用により甚大な被害をもたらし、世界はEUを中心に核戦争に突入。
戦火は飛び火。
燻っていた中国とインド、韓国、北朝鮮などが同時に開戦し 第三次世界大戦が勃発。

世界各地の首都を中心に核弾頭を装備した兵器の使用による同時多発的な核戦争によって
地球上に大規模な環境変動が起き人為的な氷河期が発生。
逃げ惑う敵対国のシェルターに細菌兵器まで使用した魔の大戦は後に
【 暁の真実 The Dawn Truth 】と呼ばれる。
【 T R O T E 】と中国を代表する連合諸国の【 E・D・I・O・N 】そして日本やインド【 NATO 】と
アメリカを代表する連合諸国【 W・W・S・F・G 】に世界は2極化され第三次世界戦争により
核の乱発による核の冬の到来、重大な食糧危機により世界人口は5分の1まで低下。
そして世界の重要拠点都市も壊滅的な被害を受け戦争は膠着状態を迎える。
各国はこれ以上の戦争の継続は難しいと判断し停戦に調印。
再度かりそめの平和が訪れる。だが、同時に焦土と化した領土を虎視眈々と狙う冷戦へと突入。
2XXX年【 暁の真実 The Dawn Truth 】を生き延びた少数の日本人は
いつしか < YAMATO > と呼ばれるようになる。
核の冬による氷河期の核大気汚染された日本の領土を【 E・D・I・O・N 】から
自動防衛するためのAIシステム【 ASTRO 】搭載防御システムを、大戦前から秘密裏に
アメリカの軍需産業のバックアップを受け開発していた、旧防衛省直属の会社
【YUKIMURA Heavy Industries 幸村重工】の生き残りの技術者たちにより完成起動させる。
壊滅的な打撃を受けた日本だが、残された政府は 氷河期の終息と核大気汚染の
安全性の確保まで、内閣が永田町の下に秘密裏に開発していた膨大な大きさの
核シェルター <第2生存都市 内閣府 戦略特区復興再生都市東京>
の発表と同時に人類の生存の優先を鑑み開放を宣言。
< YAMATO >は束の間の安息の地を求め、
<第2生存都市 内閣府 戦略特区復興再生都市東京> への移住を開始する。

< ASTRO >の自動防衛システムにより汚染された地表に ほとんど出ることのなくなった人々は
その後、地下核シェルターにて安息な日々を過ごしていた。
しかし、ある日突然、大規模な太陽フレアの影響により地下施設の電力供給が途絶えた為、
人類は図らずして突如、地上へと再度、繰り出す形となった。
人類が第2生存都市の地下核シェルターに入り約20年の歳月が流れていた。
大戦を生き延びた少数の日本人< YAMATO >も地下での20年の生活で
地下内でも子を育み社会を形成し人口も増加した。
しかし、この地下核シェルターで生まれ戦争を知らない世間知らず
ignorant of the ways of the world と呼ばれる子たちの出生比率は
何故か8割が女性という奇妙な数字となった。
そして、現在一番の人口比率を誇るのが、この10代の少女を中心とした
Generations of cherry blossoms < G・C・B >と呼ばれる 少女の世代である。
そしてこの世代は同時に、大戦を生き延びた世代に必然的に地上へ出た際の戦闘訓練及び、
戦術及び、【 YUKIMURA Heavy Industries 幸村重工 】の生き残りの技術者たちによる
【 E・D・I・O・N 】に対抗するための戦術新兵器での兵器提供や指導訓練なども受ける事となった。
また、政府はこの< G・C・B >と呼ばれる少女たちを軸に新たに公安に新しい部隊を構築した。
公安機動捜査隊 特別装甲機動鎮圧隊 通称【 東京装甲少女 】なる部隊だ。

政府がこの組織を編成した理由には、2つあった 先の大戦から冷戦に突入したことで
【 E・D・I・O・N 】からの防衛としての組織的に活動できる部隊の構築が第一であったが、
第2に大規模な太陽フレアの影響により地下施設の電力供給が途絶えた時期を同じくして、
地上に繰り出した人々がある事態に遭遇している事実を看過出来なかったのである。
それは、地上防衛の要でもある< ASTRO >の自動防衛システムが
大規模な太陽フレアの影響により突如電力遮断を余儀なくされ、電力再起動に際し
システムを立ち上げた所、BUGが発生し制御不能の事態に陥ってしまった。
AIシステムはバグにより自我喪失を防ぐため緊急自己防衛システムを発動、
自身のプログラミングを1度抹消し、格納してあった第2プログラミングへの
自動再書き込みに移行した所、時間差で起こったフレアの影響で中断したが
【 E・D・I・O・N 】の攻撃を恐れた政府は停止したままの< ASTRO >を強制起動させた。
当初BUGは見受けられなかったが、突如ある日を境に制御不能の暴走状態となってしまった。
そして、そのBUGは遂に、地上へと再度、繰り出す形となった日本人< YAMATO >に牙をむくのである。